実用書

コロナ後に生き残る会社や仕事とは?本から学ぶこれからの自分の働き方。

新型コロナウイルス感染の感染拡大。

それに伴って、私たちの働き方も大きく変わってきました。

これまでは安心と思われていた仕事も、脅かされ、縮小を余儀なくされる会社もあります。

そんなコロナ後の世界では、どんな仕事が必要とされ、生き残るためにはどうすればいいのでしょうか。

そこを考えた本が遠藤功さんの『コロナ後に生き残る会社 食える仕事 稼げる働き方』です。

タイトルを見たときのイメージと内容が少しだけ違いましたが、コロナ後の仕事を考える上では有用な一冊でした。

Contents

著者の遠藤功さんとは?

どこかで聞いたことある名前だなと思っていたら、むちゃくちゃたくさん本を出している人だったんですね。

1956年生まれの経営者で経営コンサルティング、執筆、講演などを行っている人です。

出身大学は早稲田大学で、卒業後に三菱電機に入社。

その後、アメリカ系の企業を渡り歩き、同僚とともに、ローランド・ベルガーの日本法人を立ち上げ、代表取締役にもなっています。

そういった経歴なので、著書にも経営や現場に関するものが多いですね。

以前、私が読んだのはこの『ガリガリ君の秘密』でした。

これ以外にも、五能線物語など、実話をもとにした著書があり、説得力もあって勉強になります。

コロナにより「レスの時代」がやってくる!

『コロナ後に生き残る会社 食える仕事 稼げる働き方』では、これからは「レスの時代」がやってくると指摘されています。

「レスの時代」ってなんだろうって思いましたが、よくよく自分の職場を考えてみると、たしかにいろんなものが消えていっていますね。

一番に影響のあったものがハンコ!「ハンコレス」です!

2020年9月に河野太郎行政改革大臣が、行政のオンライン化・デジタル化の一環として、押印の廃止を指示しました。

すごく急な話で、私の職場でもそれはとてもあわただしくいろんな書式の改正などが行われました。

それから、その以前から動き出していた「ペーパーレス」の動きも2020年、2021年で一気に動き出しました。

職場内の決済も紙で行っていたものを電子決済を採用したり、契約書も可能なものは電子でも可となっています。

コロナの感染防止ということで、職場の机にはアクリル板が置かれ、分散勤務、打ち合わせもオンラインなどの「対面レス」

そもそも出勤を減らすためにテレワークが増えるなどによる「通勤レス」

不要不急の外出を減らす「出張レス」

さらには、転勤までも減らす「転勤レス」

こうやって考えると、本当にいろんなことが様変わりしていることがわかります。

コロナによって様々なモノが”蒸発”

本書の中で”蒸発”という言葉が使われています。

蒸発というと水が熱によって水蒸気になるってことですよね。

ここでは消えてなくなるって意味合いになります。

コロナによる外出自粛や出張レスなどにより、移動が蒸発。

それにより、航空、鉄道、タクシーなどの交通機関や、ホテル、旅館、飲食業界、娯楽業界の需要が蒸発。

さらにはその影響で、それらの業種の雇用も蒸発するという連鎖が起きていると指摘します。

実際に、年間の倒産件数も例年に比べて増加しており、ラーメン店では、過去最高の倒産数であったとニュースにもなっていました。

製造業などでも、これまで以上に人の接触を減らしていくことを考えると、雇用に与える影響は広範囲にわたるものと考えられます。

日産などの自動車メーカーも、年間の自動車生産能力をそれまでよりも縮める方針を打ち出していました。

巣ごもりによって、ゲームの売り上げは伸びているものの、それだって一時的なものですよね。

どういったものがコロナの影響が少ないかというのは考えないといけない時代になっています。

これまで以上に自分を変える・挑戦する人が生き残る!

これからはどんどん不要なものがなくなっていきます。

出張、通勤、残業、会議……。

これまで当たり前のように行っていた仕事や業務がなくなってきているのを実感します。

そうなると、今ほど人がいらないこともわかってきてしまいますよね。

会社にとって必要な人と不要な人、役に立たない人が明確になってしまいます。

コロナの影響で、オンラインの波が一気に打ち寄せてきました。

自宅でできるオンライン会議もそうですし、関連企業との打ち合わせもオンライン。

テレワーク、リモートワークも当たり前になってきていますよね。

今後もこうした動きは加速し、これまでの仕事の仕方が通用しなくなるのは明白です。

営業でも、泥臭く何度も顔を見せるのが仕事を取ってくる秘訣でしたが、いまや頻繁に顔を出すこと自体を相手が嫌がる場合もあります。

そうした時代に乗っていくことが求められていきます。

「これまではこうだったから……」

といっているうちにあっという間に時代遅れのお荷物になってしまいます。

自分を変える、新しいことに挑戦する勇気を持てる人が生き残っていきます。

おわりに

『コロナ後に生き残る会社 食える仕事 稼げる働き方』では、紹介した内容以外にも数多くの事を根拠や解説を踏まえて指摘してくれています。

たとえば、

日本企業がどう変わっていくべきか。

いま必要な経営戦略。

食える仕事と食えなくなる仕事とはなんなのか。

私たちの働き方はこれからどう変わるのか。

といった内容があります。

これらは、経営者だけでなく、一般社員にも、これから就職活動をする人にも知っておく価値のある内容だと感じました。

コロナによって、これまでの考えを捨てる段階にきていることは間違いありません。

ここで戦略を誤ることは、これからの長い人生に大きな影響を与えます。

だからこそ、いま何が起き、何が必要なのかを学び考えることが肝要となります。