おすすめ本まとめ

『世界の終わり』系小説。終末を描いたおすすめ小説5選!

地球滅亡とか、世界が終わるとか、あまり想像したくないことです。

そういったものは、全部、物語にお任せしちゃいましょう。

ということで、今回は、終末ものの中から、おすすめ小説を5つ紹介していきます。

世界の終わりってどうやって起こると思いますか。

よくある話だと、大規模な戦争なんかが挙げられますよね。

第3次世界大戦とか、核戦争みたいな。

5選に入れていませんが、1964年の小松左京さんの『復活の日』もそんな感じだったかな。

核と致死率100%のウイルスで、南極以外滅ぶみたいな。

戦争とウイルスは地球上で起こりうること。

それ以外にはやはり、小惑星が衝突する話が多い印象です。

すでに文明が滅んだあとの世界を描いた小説もありますが、それは少しジャンルが違いますかね。

それでは有名な作品ばかりですが紹介していきます。

Contents

『終末のフール』伊坂幸太郎

最初に挙げたいのは、やはりこの人、伊坂幸太郎さん。

『終末のフール』は、8年後に小惑星が衝突し地球は滅亡すると予告されて、5年が過ぎた世界を舞台にした作品になります。

予告された初期は世界中が大混乱。

犯罪が横行し、いろんな機能が停止していく。

でも、5年経って、残り3年となると、意外と静かになってきているようです。

小惑星の衝突を描いた作品って、もう落ちてくるぞーという緊迫感を含めて描くのに、残り3年という微妙な時期。

あえてここを描くのがさすがです。

残り3年となり、人々がなにを思うのか、なにを大切にするのか。

『滅びの前のシャングリラ』凪良ゆう

こちらも小惑星ものですが、『終末のフール』と違って、もう小惑星が落ちてくる直前です。

いきなり、テレビで首相から、「一か月後に、小惑星が地球に衝突します」と言われちゃいます。

スクールカースト下位の男子高校生・江那友樹は、同級生の藤森雪絵が、東京で予定されている人気女性歌手のコンサートに行こうと考えていることを知ります。

四人の視点で描かれる物語。

地球が滅ぶ前に、それぞれがなにをしたいと願うのか。

最後だからこそ、心の中の本当の部分がさらけ出されていくのかなと感じました。

『塩の街』

有名な小説の一つなんですが、有川浩さんのデビュー作。

有川浩さんは、『図書館戦争』、『フリーター家を買う』、『阪急電車』、『植物図鑑』など、映画化もされた人気作を多数書いている小説家です。

『塩の街』は、突如として空から巨大な塩の結晶が東京へ落下し、同時に人々が塩へと変わる「塩害」と呼ばれる怪現象が発生した世界です。

その塩の結晶は見ただけで塩害を受けてしまう。

初日の犠牲者は東京だけで500万人から600万人というからとんでもない被害です。

すぐに政府もインフラもテレビも機能しなくなっていきます。

そんな中、元自衛官の秋葉と、暴徒に襲われそうになったところを助けられた真奈の物語となります。

『神のダイスを見上げて』知念実希人

小惑星ばっかりになりますが、こちらも地球に小惑星が接近してきます。

ただし、『神のダイスを見上げて』では、本当に衝突するかはわからない状態なんですね。

報道でも、

小惑星が接近している→ぶつかる可能性もある→危険性が高くなっている

というものはあっても、周囲の混乱を抑えるためか、最終的には地球にはぶつからないとします。

それでも、小惑星ダイスがぶつかるという情報が拡散され、世界中が大混乱。

小惑星が衝突されるとされる5日前。

高校生の亮は、最愛の姉が殺されているのを発見してしまいます。

小惑星が落ちてくる前に、自分の手で復讐をすることを誓い、犯人を捜すために奔走します。

『此の世の果ての殺人』荒木あかね

最後も小惑星ものです。

こちらは江戸川乱歩賞受賞作で、荒木あかねさんのデビュー作になります。

2023年3月7日、小惑星タロスが地球に落下して人類は滅ぶとされています。

人類滅亡まで残り3か月。

福岡県に住むハルは、熊本県に行きたいので、自動車学校に通って免許を取っている最中でした。

残り3か月ってときにこの行動もすごいなって思うのですが、きちんと自動車学校に通うんですね。

ハルの周囲を取り巻く状況はよろしくない。

父親は自殺し、母親は家出をして行方不明、弟は自宅で引きこもり。

そんなハルでしたが、ある日、教習車のトランクで死体を見つけてしまいます。

教習所の教官とともに警察署に通報するハル。

このことをきっかけに、連続殺人が起きていることを知り、その騒動に巻き込まれていきます。

おわりに

ということで、終末もののおすすめ小説5選でした。

5つのうち、4つが小惑星の衝突になってしまいましたが、物語として成立しやすいのかなって思います。

海外ものだと、宇宙からの襲来だったり、もっと戦争によって世界が悲惨なことになる物語もあるのはあります。

ただ、人に紹介するってなると、読みやすさも含めてこのあたりかな。

終末ものって、人の欲が解放される部分もあって、自分の本音とか、願望がさらけ出されてとても考えさせられて面白いですよ。