小説を書く

小説が書けないならプロットを作ろう!初心者ほど必須な執筆準備。

小説を書こうと思っている人に必要なこと。

それはしっかりとプロットを作るということです。

「プロットがなくても小説は書けるのでは?」

なんて思う人もいますよね。

実際にプロットを作らないと明言しているプロの小説家もいますし、プロット抜きで新人賞を取った人もいます。

そうしたやり方が性に合う人がいることも事実です。

ただ、多くの人にとってプロットを作ることは有用なため、ここではプロットをしっかりと作り込むことを勧めています。

Contents

プロットとはなにか

それではそもそもプロットとはなにか。

いろんな言い方をしますよね。

プロットは地図である。

自分の小説がどこから出発して、どこを終着地点とするのかを示し、そこまでの道筋を教えてくれているのだ、と。

プロットは設計図である。

必要な部品、必要なパーツを、必要な場所に埋め込むことで、その小説は完成し、物語が動き出す、と。

どちらも正解であり、プロットについては、人それぞれのイメージするものは違うと思います。

私にとっては、自分が小説を書くことに迷ったときに、

「こっちに進むんだよー。ここでこんなシーンを入れるといいよ」

と教えてくれる道標のようなものです。

あいまいな表現が多くてすみません、でもそんなもんだと思うんですよ、プロットって。

実際には、

〇どんな登場人物がいるのか

〇どんな世界が舞台となるのか

〇どうやって始まって、どうやって終わるのか

〇どんな事件やエピソードが入るのか

〇伏線はどこに置いてどう回収するのか

こんなことを盛り込んでいきます。

自分で小説全体の構成がぱっとわかるように書いていくといいですね。

プロットは人によって千差万別

上記したようにプロットを書かないプロの小説家もいます。

逆にすごく綿密に作り上げる人もいます。

加藤シゲアキさんや又吉直樹さんがやっている『タイプライターズ』という番組があるんですが、そこでもプロットの話は出ていました。

この『タイプライターズ』おすすめです。

だいたい3か月に一回くらいの放送なのでお見逃しなく。

さて、その中の、町田そのこさんと凪良ゆうさんが参加した回のこと。

どちらがどっちだったか覚えていないのですが、片方はプロットをほぼ作らない。

作っても、五行とか箇条書きにする程度。

もう一方は、プロットだけで五万字いくこともあるという。

五万字っていったら、ほぼ半分くらい書きあがっているようなものですよね。

小説すばる新人賞を『名も無き世界のエンドロール』で受賞してデビューした行成薫さん。

いまはわかりませんが、デビュー作については、プロットという言葉も知らずに、一気に頭に浮かんだことを書き上げたのだとか。

これくらい人によってプロットへの向き合い方は違います。

プロットとあらすじを混同しないこと

「プロットって要はあらすじってこと?」

いやいや、まったく違います!

あらすじを並べておいたって、小説は書けません。

この二つ何が違うかっていうと、誰のためのものかって点が異なります。

〇プロット→小説を書くための道しるべとなる作家のためのもの

〇あらすじ→おおまかな物語の内容を知ることができる読者のためのもの

私の中ではこのような認識です。

あらすじって、文庫本の裏に書いてあるような簡単な小説の説明ですね。

あれを見て、どの本を買おうかと考える人も多いと思います。

一方で、プロットは小説を書く人のためのものです。

始まりから終わりまでの道筋や、伏線をどこに入れるのか、結末をどうするのかなど。

書き方や内容は人それぞれですが、執筆を進めやすくするための下準備といったところです。

初心者ほどプロットは書こう!

「私はアイデアもどんどん浮かぶし、小説がいくらでも書ける!」

そんな人にはプロットは必要ないでしょう。

でも、そんな天才なんてほとんどいないんですよ。

多くの人は、

「どうやって次の展開を……」

と悩みながら書き進めていくものです。

私も行き当たりばったりに見切り発車で書き出したこともあります。

そういうときって、だいたい途中で、

「なんか違った……」

という気持ちになってくるものなんですよね。

プロならそこからの修正がいくらでも効くのかもしれません。

ただ、執筆に慣れていない人だと、

「もうこの話は無理だー!」

となって、そこまで書き上げた数万字と時間と労力がもったいないことになってしまいます。

だからこそ、最後まで書き上げるために、初心者ほどプロットを書きましょう。

準備をしっかりしたものが最後まで書くことができる

何事も準備が大事です。

高校や大学の入試だって、会社のプレゼンだって、好きな人へのプロポーズだって。

何をするにしても、準備にどれだけ手間と時間をかけたかで、もう勝負は決まっています。

小説だって同じです。

どれだけ書き始めるまでに構想を練ったのか。

資料を集めて読み込んだのか。

自分の考えたストーリーに破綻がないか検討したのか。

登場人物はしっかりイメージできているか。

こうしたことをやりきってから小説の執筆に挑むと、少なくとも、筆が止まったときに、一度冷静になって振り返ることができます。

私が初めて小説を書いたときは、あまり何も考えず、

「まあ書けるんじゃないかな?」

と甘ったるい考えをして書き出しました。

だから、途中で手は止まるし、「これ本当におもしろいのか」と何度も不安になりました。

最終的に書き上げて、小説すばる新人賞に応募したものの、振り返ってみると、余計な描写が多いし、必要のない会話や行動も散見され。

いかにちゃんと練られていなかったのかが素人目にもわかってしまう代物でした。

それ以降、

「プロットはまずしっかり固める!」

そう決めてから執筆をしているので、途中での変更は多少あっても、大筋はぶれないし、なんとか書き上げることができます。

初心者ほど、プロットを大事に!

いい小説を書くためには、下準備から頑張りましょう!