私の大好きな作家米澤穂信さん。
その中でも読みやすくておすすめな〈古典部〉シリーズ。
書評は別に書いていますので、今回はその順番やエピソードの時系列を紹介していきます。
Contents
〈古典部〉シリーズの順番
米澤穂信さんの〈古典部〉シリーズは現在6冊発刊されています。
『氷菓』 | 2001年10月31日発刊 |
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『愚者のエンドロール』 | 2002年7月31日発刊 |
『クドリャフカの順番』 | 2005年6月30日発刊 |
『遠まわりする雛』 | 2007年10月3日発刊 |
『ふたりの距離の概算』 | 2010年6月25日発刊 |
『いまさら翼といわれても』 | 2016年11月30日発刊 |
『米澤穂信と古典部』 | 2017年10月13日発刊 |
基本的に〈古典部〉シリーズは長編小説ですが、『遠まわりする雛』と『いまさら翼といわれても』が短編となっています。
『米澤穂信と古典部』は、シリーズとは別枠になりますが、米澤穂信さんのインタビューや短編小説、古典部メンバーの本棚といった興味深い内容が多いです。
私もこの古典部メンバーの本棚からいくつかおもしろそうな本を読ませてもらいました。
〈古典部〉シリーズの時系列
以下、〈古典部〉シリーズを時系列にした表になります。
【】が各章のタイトルで『』がどの本に収録されているかを表しています。
2000年4月 | 【ベナレスからの手紙】『氷菓』 【伝統ある古典部の再生】『氷菓』 【やるべきことなら手短に】『遠まわりする雛』 |
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5月 | 【名誉ある古典部の活動】『氷菓』 【事情ある古典部の末裔】『氷菓』 |
6月 | 【大罪を犯す】『遠まわりする雛』 |
7月 | 【由緒ある古典部の封印】『氷菓』 【栄光ある古典部の昔日】『氷菓』 【歴史ある古典部の真実】『氷菓』 |
8月 | 【正体見たり】『遠まわりする雛』 【アバンタイトル】、【試写会に行こう!】、【古丘廃村殺人事件】、【不可視の侵入】、【Bloody Beast】、【味でしょう】、【万人の死角】『愚者のエンドロール』 |
9月 | 【打ち上げには行かない】、【エンドロール】『愚者のエンドロール』 |
10月 | 【未来ある古典部の日々】、【サラエヴォへの手紙】『氷菓』 『クドリャフカの順番』(クドリャフカの順番はすべて10月のできごと) |
11月 | 【心あたりのある者は】『遠まわりする雛』 |
2001年1月 | 【あきましておめでとう】『遠まわりする雛』 |
2月 | 【手作りチョコレート事件】『遠まわりする雛』 |
4月 | 【遠まわりする雛】『遠まわりする雛』 【入部受付はこちら】、【友達は祝われなきゃいけない】『ふたりの距離の概算』 |
5月 | 【わたしたちの伝説の一冊】『いまさら翼といわれても』 【虎と蟹、あるいは折木奉太郎殺人事件】『米澤穂信と古典部』 【とても素敵なお店】、【ただ走るには長すぎる】、【離したほうが楽】、【ふたりの距離の概算】、【手はどこまでも伸びるはず】『ふたりの距離の概算』
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6月 | 【箱の中の欠落】、【鏡には映らない】『いまさら翼といわれても』 |
7月 | 【いまさら翼といわれても】『いまさら翼といわれても』 |
高2のいずれか | 【連峰は晴れているか】『いまさら翼といわれても』 【長い休日】『いまさら翼といわれても』 |
といった形になります。
『遠まわりする雛』や『いまさら翼といわれても』といった短編集が長編の間に挟まる形で、古典部メンバーの関係性を補足していきます。
【虎と蟹、あるいは折木奉太郎殺人事件】は、『米澤穂信と古典部』に掲載されている書下ろし短編となります。
明確な時期は書いてませんが、話の中で、桜が散り残っているとあるので4月かと最初は思いましたが、文集を持ってきたのが伊原の差し金とあるので、文集のエピソードがあった【わたしたちの伝説の一冊】のあとだと思います。
なにげにこの書下ろしのエピソードがかなり好きだったりします。
『いまさら翼といわれても』に収録されている短編については申し訳ない!
はっきりとこの時期というのがわかりません。
出てくる文章から「たぶんこの時期かな」ということで書かせてもらいました。
例えば、【箱の中の欠落】。
これには「湿度の高い季節」「季節が夏に向かっていることを思わせる」という文章があったので6月くらいかなと。
【鏡に映らない】は、
「ちーちゃんに笑顔が戻って来たのはいいことだ。二年生になってから、ちょっといろいろあったから、なおさらそう思う。」
とあったので、これは『ふたりの距離の概算』のことを指しているとすると5月以降。
また、花壇にマリーゴールドやパンジーが咲いているとあるので、開花時期からすると5月か6月にあたるかと思います。
【連峰は晴れているか】は、アニメで『クドリャフカの順番』のあとにありましたが、原作の中に中学1年のころを4年前といっているので高校2年生のエピソードかと。
同じく【長い休日】も高2の5月~7月ころのようですがはっきりとはわかりませんでした。
おわりに
簡単ではありますが、〈古典部〉シリーズを順番に並べてみました。
本当なら短編も含めてきちっと整理したかったのですが、私の読み込みが不十分なのか全部はわからず。
ただ、どの時期にどのエピソードがあったという視点を持つと、さらに物語に深みがますので、参考にしてもらえたらうれしいです。