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【感想】イケダヤハト『まだ東京で消耗してるの?』常識を捨てたところに新しいものがある。

ブログを書いている人で、この人を知らない人はいない!

それくらい著名な方ですね。

今回読んだのは、イケダハヤトさんの『まだ東京で消耗してるの?』です!

なんですかね、イメージしていたのとはちょっと違いましたし、私自身、田舎に移住は考えていませんが興味深く読めました。

簡単に言うと、

「東京で暮らす意味ってあるの?」

という問いかけをしているような本です。

ここでは、『まだ東京で消耗してるの?』を読んだ感想を紹介していきます。

Contents

東京はすでに息苦しい場所になっている

『まだ東京で消耗してるの?』でまず感じるのは、東京ってすごく生きづらいってこと。

人が溢れに溢れ、電車はすし詰め状態。

仕事に行くだけで一時間以内なら御の字で、二時間、三時間かける人だっている。

仮に片道二時間だとしたって、一日の6分の1を移動時間に費やすことになるんですね。

住むだけでもすごくお金がかかります。

イケハヤさんは高知の限界集落ということもあり、1000万円で相当広くて素敵な家が手に入ると言います。

でもそれを都内とか、関東でもそれなりのところで住もうと思えば、4000万、5000万出したって、それよりもこじんまりとした家になってしまいますよね。

家同士の距離は近いし、騒ぎづらいし、周りの目は気になるし。

子どもの教育環境のことにも触れていましたね。

都会の方が教育システムが整っている!ということにすごく反論しています。

たしかに今の時代はオンラインでなんでもできるし、塾やら習い事やら、必死になってすることにどれほどの意味があるのかはわかりません。

私も実家は地方の田舎なので、小さい頃は習い事なんてせずに、田んぼを駆けずり回っていたものです。

自然に触れて過ごしていたから、大概のことはへっちゃらだし、妻や娘が怖がる無視だって全然平気。

そうした人間としての力は簡単につくのかなとも思います。

そうやって読んでいくと、

「東京って何気に息苦しい場所なんだな」

と思わされてしまいます。

だれでもイケハヤさんのようになれるのか?

読んでいてふつうに、田舎っていいなっと感じます。

ただ、イケハヤさんのように生きていける人がどれだけいるのかってなるとそれも難しい。

たとえば仕事。

『まだ東京で消耗してるの?』では、仕事なんていくらでもあるものだと言います。

そりゃなんでもよければあるんでしょう。

でも、特定の場所でなければできない仕事もあるんですよね、残念ながら。

私はとある施設で勤務していますが、この仕事がかなり好き。

この仕事ができる場所ってかなり限定されているから、まず自分は移住するためには、転職が必須なんですよね。

別に都会に憧れなんてないし、むしろ田舎の方が好きだけど、転職したいかと言われると微妙。

仕事なんてなんでもいい!生きる環境を良くしたい!って人には移住はかなりいいのかもしれないですね。

 

やる気と体力と行動力があれば、人ってどんなところでも生きていけます。

そういう人からすると、田舎ってお金もかからず、自然豊かで、ご飯も水もおいしくて最高です。

でも、そうじゃない人が軽い気持ちで移住なんてしたら、完全に詰みますね。

うちの妻もまあ無理だろうなあ。

虫がとにかく苦手で、『まだ東京で消耗してるの?』では、慣れると書いてますが、慣れることができない人間もいるんです。

ある程度、いろんなことに強い人向けの話なんだと感じました。

常識を疑えという問いかけ

私自身はきっと移住はしない。

でも、この本はすごくよかった。

いまの常識を疑えってことなんですよね。

世間一般の東京への憧れとか、都会に夢見るいい部分。

それって、本当なの?って。

私も妻と娘と暮らしていて、いろんな常識に縛られているなと日々感じさせれらます。

子どもの幼稚園とか小学校とかでさえ、

「これが正しいんだっけ?」

という答えを探しながらいろんな行事だとか子育てにあたっています。

「〇〇ちゃんはこんなことを始めたらしい」

という話が出れば、周りも習い事の検討を始める。

学校から寄付の依頼がくれば、

「みんなはどれくらい寄付するものなんだろう」

とそわそわしだす。

もうね、正直、そういうのって面倒くさい。

これが正しいとか、これが常識とか、そういう部分じゃなくて、もっと自分の気持ちにまっすぐに生きていられればいいのになって思う。

だから子どもの発言とかって実はすごくまっすぐなものなんですよね。

つい否定してしまいがちですけど。

ただ、常識となっているものにも、それなりの理由がある。

常識となるってことは多くの人がそれが正解だと感じていることだから。

そこから、あえて外れる必要もないのも事実だと思うんです。

要は、常識を知った上で、そこから外れるのか、それとも常識に従うのか。

そうした選択を自分でできる人間でいられることが大事なんだろうなと。

おわりに

『まだ東京で消耗してるの?』を読んで、移住に夢を見たり、興味を持ったりする人もたくさんいると思います。

実際に行動するのはその中でもごくわずかでしょうが。

どっちでもいいと思うんですよね。

イケハヤさんの書いていることもすごくわかるし、でもそれが万人にとっての正解ではないとも思う。

いろんな考えを知って、家族のこととか、自分のこととか、そんなものも考慮して、

「こうして生きていきたいな」

ってものが導き出せるのがいいなっと思います。

もし、自分が独身だったら、移住もありかな。

うん、きっとそれも楽しい。