おすすめ本まとめ

東野圭吾の<加賀恭一郎>シリーズの順番とおすすめの本!

東野圭吾さんの小説にはおすすめのシリーズがたくさんあります。

 

その中でもこれはぜひ読書好きには読んでほしい!

それが<加賀恭一郎>シリーズです!

簡単にそれぞれ紹介していきます。

 

Contents

<加賀恭一郎>シリーズの順番について

東野圭吾さんの<加賀恭一郎>シリーズは現在のところ10作品です。

内容的にはきれいな形で収まっているのでこれで終わりでしょうか。

でも気になる部分もたくさん残っているので続編が出てくれると嬉しいです。

 

<加賀恭一郎>シリーズの順番は次のようになります。

年代は、単行本が刊行された年を書いています。

〇『卒業』(1986年5月)

(※元々は『卒業-雪月花殺人ゲーム』)

〇『眠りの森』(1989年5月)

〇『どちらかが彼女を殺した』(1996年6月)

〇『悪意』(1996年9月)

〇『私が彼を殺した』(1999年2月)

〇『嘘をもうひとつだけ』(2000年4月)

〇『赤い指』(2006年7月)

〇『新参者』(2009年9月)

〇『麒麟の翼』(2011年3月)

〇『祈りの幕が下りる時』(2013年9月)

この記事を書いてて知りましたが、1作目は1986年なんですね。

思っていたより昔でした。

1986年~2013年までかなり時間があるため、最初の頃の作品にはなかった携帯電話も途中から出てくるようになります。

以下、各作品を簡単に紹介していきます。

 

『卒業』

<加賀恭一郎>シリーズの第1作目です。

まだ、加賀が大学生の頃の話になります。

刑事になってからの加賀に比べると、推理も甘い部分があります。

 

加賀が仲良くしている6人組のグループに一人が住んでいたアパートで亡くなります。

手首を切って倒れており、自殺に思われますが、隣人の供述などから自殺とは思えない点が浮かび上がります。

加賀が事件を追っている中、二人目の犠牲者が……。

事件の真相とはなにか。

二つの事件には関係があるのか。

 

「価値ある嘘というものも、あるいは存在するのかもしれない」東野圭吾の『卒業』に学ぶ

『眠りの森』

加賀は大学卒業後、教職員になりますが、数年で退職をします。

その後、父親と同じ刑事の道を歩むことに。

 

『眠りの森』は、加賀が刑事になって数年たってからの話になります。

加賀の父親との関係性や、加賀が想いを寄せる女性も現れ、刑事としての姿と、等身大の加賀恭一郎との入り混じった姿が面白くもあります。

高柳バレエ団の事務所で男性が殺された。

被疑者は、女性団員・斎藤葉瑠子。

バレエ団は彼女の正当防衛を主張していた。

男性は、窓から侵入し、そこにいた斎藤葉瑠子に襲いかかり、抵抗した葉瑠子によって花瓶を頭に打ちつけられたのであった。

 

強盗目的の末の正当防衛かと思われたが、それを証明づけることができず、捜査を進めるうちに不審な点も出てくる。

 

一方で、捜査にあたっていた加賀は、以前、高柳バレエ団の公演を観たときから心惹かれていた浅岡未緒のことを気にかける。

バレエ団という特殊な空間と加賀の恋の行方。東野圭吾『眠りの森』

『どちらかが彼女を殺した』

この作品は、犯人と思われる人物がすぐに2人に絞られます。

でもどちらが犯人なのかを最後まで教えてくれません!

読者が小説の中のヒントから犯人を導き出すという形を取っています。

果たして犯人は男なのか女なのか。

和泉康正は、数日前から連絡がつかなくなった妹を訪ねて東京へと向かう。

妹のアパートに行くと、そこでベッドに横たわり冷たくなっている妹を発見する。

 

妹には、電源コードとタイマーが繋がれており、感電死による自殺に見えるが、部屋の状況から康正は自殺ではないことに気づく。

 

康正は、すぐに警察に連絡するのではなく、たった一人の家族を奪った犯人に復讐をするため、自らの手で犯人を暴くことを決意し行動をする。

 

康正が捜査を進める中で、容疑者が2人浮かび上がっていく。

園子のかつての恋人であった佃潤一。

園子の親友である弓場佳世子。

果たして犯人はどちらなのか。

 

『どちらかが彼女を殺した』(ネタバレあり!)東野圭吾が読者に挑戦状!?

『悪意』

『悪意』というタイトルのとおり、人の悪意というものを考えさせられる一冊です。

悪意というものはなかなか理屈では語れないものですし、周りからは理解できないことが多いように感じます。

野々口修の手記と加賀恭一郎の記録を交互に繰り返しながら、少しずつ真相に近づいていきます。

 

人気作家の日高邦彦が自宅の仕事場で殺害された。

本人の持ち物であった文鎮で頭を殴打され、電話コードで首を絞められていた。

 

その日に日高を訪れていた幼馴染の児童作家の野々口修。

野々口は、事件当日に日高を訪れた際の手記を残しており、加賀はその手記に興味を持つ。

手記の中に含まれる虚偽や、聞き込み調査により、警察は野々口を犯人であることにたどり着く。

野々口は、犯行を認めており、動機については些細なことであると言って口をつぐむ。

しかし犯人は判明したものの、どうしても動機が見つからない。

 

野々口は、加賀が教員をしていたときの先輩であった。

奇妙な縁で再開をした二人。

加賀は真相を突き止めるために行動を開始する。

人の悪意には理由がない。東野圭吾『悪意』 <加賀恭一郎シリーズ>の4作目!

『私が彼を殺した』

『どちらかが彼女を殺した』に続き、読者が犯人を推理する小説です。

前回は、容疑者が2人でしたが、『私が彼を殺した』では3人に増えています。

でも個人的にはこっちの方が簡単だったように思います。

 

『神林貴弘の章』、『駿河直之の章』、『雪笹香織の章』と、容疑者3人の名前を冠した章が順番にあります。

それぞれの一人称で物語が少しずつ進んでいくため、その人物から見た視点であるということを意識しないとヒントを取り逃してしまいます。

 

事件は脚本家である穂高誠と、有名女流詩人の神林美和子との結婚式の最中に起きた。

結婚式場で参列者の間を歩いている途中に穂高が急に苦しみだして亡くなった。

死因は毒によるもの。

何者かが穂高に毒を飲ませたのであった。

 

結婚式の前日、浪岡準子という女性が自宅で亡くなっていた。

彼女の遺書、穂高の元交際相手であったこと、彼女が飲んだ毒と同じものが穂高の殺害に使われていたことから事件は無理心中ではないかと疑われる。

 

しかし、彼女には毒を飲ますことが不可能であることが判明したことから容疑者は3人に絞られた。

 

花嫁の兄である神林貴弘。

穂高とともに会社を支えてきた駿河直之。

編集者で穂高とも花嫁とも交流のある雪笹香織。

果たして犯人は誰なのか。

 

『私が彼を殺した』(ネタバレあり)東野圭吾の読者を悩ます描写のうまさ!

『嘘をもうひとつだけ』

<加賀恭一郎>シリーズ初の短編推理小説になります。

5つの短編小説に出てくる嘘。

事件の真相を隠そうと嘘をついたことにより、逆に加賀は事件の真相へと近づきます。

個人的には『友の助言』が好きです。

あるバレエ団に所属する女性がマンションの植え込みで発見された。

女性は早川弘子。

マンションの住人で、バルコニーから転落したものと思われた。

 

加賀は、同じマンションに住み、早川と同じバレエ団に所属する寺西美千代に目をつける。

寺西には殺害する動機がないように見えたが……。

容疑者の嘘から判明する真相とは……。

 

「嘘を隠すには、もっと大きな嘘が必要になる」東野圭吾の『嘘をもうひとつだけ』

『赤い指』

東野圭吾さんは家族と犯罪をテーマにした小説がとても上手です。

家族の在り方をとても考えさせられます。

この前原一家はいったいどこで間違ったのだろうか。

もっとこうなる前になんとかならなかったのかなと。

また、加賀と加賀の父親との間にある確かなつながりを感じる一冊でもあります。

 

前原昭夫は、仕事が終わっても、職場で必要のない残業をしていた。

家にいるのは、認知症の母親・政恵。

母親と折り合いが悪く、不満ばかりを言う妻・八重子。

親和性に欠け、部屋でゲームばかりの息子・直巳。

 

八重子から昭夫に電話があり、すぐに帰ってきてほしいという。

事情をきちんと話さない八重子に疑念を持ちながら家に帰った昭夫が見たものは、庭でビニール袋をかけられた少女の遺体。

直巳が身勝手な理由により殺害をしてしまったのであった。

警察に通報しようとする昭夫であったが、八重子が、

「直巳の将来が台無しになってしまう!」

といい、隠ぺい工作をすることとなる。

 

昭夫は、少女の遺体を近くの公園に隠すが、翌日には遺体が発見され、警察の捜査が始まった。

隠し通すことができないと思った昭夫や八重子がとったのは非道な手段であった。

 

東野圭吾の『赤い指』親の在り方、子の在り方を考えさせられる一冊。<加賀恭一郎>シリーズの7作目。

『新参者』

<加賀恭一郎>シリーズですが、加賀が日本橋署に異動してからの話になります。

ここからの『新参者』、『麒麟の翼』、『祈りの幕が下りる時』を<日本橋>シリーズと呼んだりもするようです。

『新参者』は、一見短編集のようにも読めますが、すべてが一つの事件への手掛かりとして繋がっていきます。

本来なら放っておいていいできごとにまで、そこに関わる人のために真相をつまびらかにしようとする加賀の熱い思いが感じられます。

 

日本橋署に転任をしてきた加賀恭一郎。

40代の独身女性がマンションの一室で絞殺された事件を追うことになる。

 

事件当日に、被害者宅を訪れていた保険の外交員。

被害者宅に残されていた人形焼き。

離婚をした被害者の元夫。

その元夫の側にいる若い女性。

浪費家の夫婦。

 

日本橋で起きる様々なできごとを加賀が追いかけていく中で少しずつパズルのピースが埋まるように真相へと近づいていく。

加賀の鋭い視点と人情が溢れた一冊。

 

 

「かわいがることと大切にすることは違う」東野圭吾の『新参者』から学ぶ

『麒麟の翼』

この『麒麟の翼』も親子の絆をとても感じさせられる一冊です。

親は子の気持ちを、子は親の想いをなかなか気づけないもの。

でも、なかなか気づけなくても、目には見えなくても確かにそこにあるんですよね。

ふと、親がどんな想いで自分を育ててきたのか、私が子どもにこれからどれだけの想いを託していくのだろうかと考えさせられます。

 

日本橋の上で一人の男性が胸をナイフで刺されたまま亡くなった。

男性は青柳武明。

刺された場所から日本橋まで歩き麒麟像にもたれかかるように倒れていた。

 

現場から少し離れた公園に、不審な男がおり、警察に声をかけられると、逃げようとしてトラックにはねられてしまう。

病院に搬送されたが意識不明の重体となった。

 

男が武明のかばんや財布を所持していたことから、警察はこの男・八島冬樹を容疑者として捜査を始めた。

 

日本橋署の刑事として、事件の捜査にあたった加賀は、武明が職場とも自宅とも関係のない日本橋にいたことに疑問を持つ。

捜査をするうちに、武明が「七福神巡り」をしていたことがわかる。

なぜ彼はそんなことをしていたのか、事件と何か関係があるのか。

 

「ここから夢に羽ばたいていく、はずだった。」by東野圭吾『麒麟の翼』

『祈りの幕が下りる時』

さて、ついに<加賀恭一郎>シリーズの10作目です。

これまでの9作品の中でわからなかった部分が一気に解明されます。

加賀の母親が初めて小説の中に登場します。

終わり方がとても気になるので、本当にこの先を読んでみたい!

 

明治座に幼馴染の演出家を訪ねた女性・押谷道子が葛飾区小菅のアパートで遺体として発見された。

アパートの住人である越川睦夫は行方不明となっていた。

 

捜査にあたった松宮(加賀のいとこの刑事)は、殺害現場近くの河川敷で発見された焼死体が、この女性の遺体と類似していると考え、関連を疑う。

 

松宮は、事件前に押谷道子が会ったとされる演出家・浅居博美に話を聞きに行くこととなる。

博美は、加賀が日本橋署主催の子供剣道教室の講師をした際に、劇団の子役を連れて剣道の指導を受けたことで親交を持っていた。

 

松宮は、加賀に博美の印象を聞く。

その際に松宮は、事件現場のアパートに残された変わった遺品の話をする。

アパートに残されていたカレンダーには、

1月 浅草橋、2月 左衛門橋、3月 西河岸橋

4月 一石橋、5月 柳橋、6月 常盤橋

7月 日本橋、8月 江戸橋、9月 鎧橋

10月 芽場橋、11月 湊橋、12月 豊海橋

とそれぞれの月のページには日本橋周辺の12の橋の名前が書きこまれていた。

 

そのことを松宮から聞いた加賀は、事件に関わることを決意する。

加賀の孤独死をした母親の遺品に同じ内容が残されていたからだ。

 

阿部寛がハマりすぎです。東野圭吾の『祈りの幕が下りる時』。<加賀恭一郎>シリーズも10作品目!

どこから読むのがおすすめ?

やはり、一番いいのは1作目の『卒業』から順番に読むことです。

 

でも10冊全部読むのは大変という人もいます。

この<加賀恭一郎>シリーズは、その1冊で完結できているので、どれから読んでもそれはそれで楽しむことができます。

ですので、気になるところから読むのもいいと思います。

ただし、10作目の『祈りの幕が下りる時』は、それまで謎となっていた部分が明らかにされているところもあるので、読むなら一番最後がいいかなと思います。

 

個人的に好きな作品を順番に選ぶと、

〇『麒麟の翼』

〇『赤い指』

〇『新参者』

〇『祈りの幕が下りる時』

〇『私が彼を殺した』

〇『眠りの森』

〇『どちらかが彼女を殺した』

〇『悪意』

〇『卒業』

〇『嘘をもうひとつだけ』

となります。

どれも面白いだけでなく、とても考えさせられる内容になります。

東野圭吾さんの執筆レベルがどんどん上がっているのか、シリーズ後半にいけばいくほど面白くなっていきます。

家族の絆とか、人情とかそういったものを感じる作品が、<加賀恭一郎>シリーズには多くて好きです。

 

 

まだ、<加賀恭一郎>シリーズを読んだことがない人は、ぜひ手に取ってみてください。

1作目の刊行は1986年と古いですが今読んでも十分楽しめます。