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【2020】第66回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書が決定!

「第66回青少年読書感想文全国コンクール」の課題図書が決定しました!

今回の2020年でなんと66回目のコンクール!

今年もおもしろそうな作品が並んでいます。

どの本を選べばいいか迷いますね。

読みやすさか、感想文の書きやすさか、それとも自分の興味のままに?

課題図書は全部で18冊です!

小学校低学年の課題図書

『山のちょうじょうの木のてっぺん』

登場人物は小学校1年生のいがらしくんとにしやん。

にしやんの家の犬・ごんすけがもうすぐ死んでしまいそう……。

ごんすけがいなくなるなんてと悲しむにしやんと、どうやって死ぬのか見てみたいと思ういがらしくん。

それぞれがそれぞれのやり方でごんすけの死と向き合います。

自分の子どもだったらこの本を読んでどんなことを学んでくれるかなと期待して選びたくなります。

感想文としても比較的書きやすいテーマです。

身近な動物の死になにを思うのかでもいいし、いがらしくんとにしやんのそれぞれのやり方について言及してもいい。

もし動物を飼っている家庭であれば、そのこととからませてもいいかなと思います。

『おれ、よびだしになる』

最初にタイトルを見たとき、

「よびだし?悪いことをして先生に呼び出されたのかな?」

と想像を膨らませていましたがまったくぜんぜん違う話でした。

主人公のぼくは、「おすもうさん」ではなく、「よびだしさん」が好き!

「に~し~」「ひが~し~」とお相撲さんの名前を呼んだり、土俵を作ったりする「呼出し」が好きだという変わった設定です。

あの役の人を呼出しというのをここで初めて知りました。

好きなことに夢中になって、大相撲の世界に飛び込む姿に子どもらしい夢があっていいなと思います。

感想文では、自分の好きなこととつなげてもいいし、大相撲という世界とからめて書くのもいいですね。

『タヌキのきょうしつ』

授業が終わって子どもたちが帰ったあとの教室。

しーんと静かなはずなのになにやら楽しそうな声がする。

なんと、たぬきたちが教室で勉強をしているのです!

九九を覚えたり歌を歌ったり。

でもある日、問題が起きてしまい……。

たぬきと人のこころあたたまるお話です。

話としてはよくあるものだし、感想文を自分が書くとしたらすんなり書けそう。

でもいまの子たちってたぬきと言われてイメージわくのでしょうか?

『ながーい5ふん みじかい5ふん』

小学校低学年の課題図書で個人的に一番好きなのはこの作品。

列に並んでいると5分はとても長く感じるけれど、ジョットコースターの5分はあっという間!

おなじ5分なのにどうしてこんなにちがうのだろう?

どんなときに長く感じる?

どんなときに短く感じる?

子どもと一緒にどんなときかなーと考えられる素敵な作品です。

小学校中学年の課題図書

『青いあいつがやってきた!?』

転校した学校で友だちがなかなかできないぼくのところに、

「よおっ!」

といってあらわれたのは、全身が青いへんなやつ。

うまくいかない……

一歩踏み出せない……

そんなときに背中を押してくれる存在ってありがたいですね。

そんな存在が一歩前に進むための勇気をくれます。

『ねこと王さま』

舞台はイギリス。

身の回りのことができない王さまが町で暮らすことになりました。

のんびりした王さまと、王さま思いのかしこいねこ。

日本とは違う世界の風景を想像しながら読むのも楽しいです。

『ポリぶくろ、1まい、すてた』

20年前のアフリカが舞台となった1冊。

ゴミだらけだったアフリカで、仲間たちと一緒にポリ袋のリサイクルを始めた女性の伝記絵本です。

日本でもプラスチックごみが問題となってきていますが、実際に自分の生活の中でそこまで実感することって少ないですよね。

でも、現実に困った状態になっている地域もあり、行動を起こした人たちがいます。

伝記はリアルに大事なことを伝えてくれるのでぜひ子どもには読ませたいです。

『北極と南極の「へぇ~」くらべてわかる地球のこと』

北極と南極、どちらが寒い?

どんな動物がいるの?

ぱっと考えてみて、私もどう違うのかはっきりと答えられません。

似たような北極と南極の違いを、北極代表・ホッキョクグマくんと、南極代表・アデリーペンギンちゃんが教えてくれます。

地球のことに興味を持ってもらうきっかけになるよい1冊です。

ついでに大人も勉強になります。

小学校高学年の課題図書

『ヒロシマ 消えたかぞく』

広島に落とされた一発の原子爆弾。

それによって全滅したある家族の写真絵本が残されていた。

父親が撮った愛情あふれる日常写真。

原爆や戦争な悲惨さ、残酷さを伝えるとともに、日常の尊さ、平和の大切さを教えてくれる1冊です。

楽しい本ではありませんが、子どもに知っておいてほしいこと、学んでほしいことのつまった本になります。

『月と珊瑚』

沖縄を舞台とした本になります。

沖縄で生まれ育った少女・珊瑚と、東京から転校してきた月(るな)。

珊瑚は日記をつけることにしましたが、そこには月と仲良くなりたいこと、エイサーを踊る男の子がかっこいいことなどが書かれています。

日記から沖縄の少女たちの今や友情、夢が伝わってきます。

『飛ぶための百歩』

2018年にストレーガ・チルドレン賞を受賞した作品です。

※ストレーガ賞とはイタリアの権威ある文学賞の一つ

中学を卒業したばかりのルーチョは、5歳のときに失明をしました。

そんなルーチョが山登りや人との関わりをとおして、大人への道を一歩踏み出す作品です。

『風を切って走りたい!:夢をかなえるバリアフリー自転車』

堀田健一さんは、体の不自由な人に合わせた世界に一つだけの自転車を作ります。

でもそれは困難の連続です。

何度もくじけそうになりながらも、その自転車を必要とする人のために、懸命に努力を重ねていきます。

実話だからこそ、読んでいる人に共感と感動を与える1冊です。

中学校の課題図書

『天使のにもつ』

主人公は中学2年生の斗羽風汰。

軽いノリで選んだ職場体験先は保育園。

元気いっぱいの子どもたちにも四苦八苦。

保護した捨て犬の里親さがしも苦労の連続。

5日間の職場体験で風汰はふだん関わることのない世の中の現実と向き合います。

『11番目の取引』

アフガニスタン難民のサミと祖父の心の支えであった伝統楽器ルバーブが強奪されてしまいます。

買い戻すためには1か月以内に700ドルが必要!

サミは自分の持ち物の物々交換を始めていくが……。

果たしてサミはルバーブを取り戻すことができるのでしょうか。

『平和のバトン:広島の高校生たちが描いた8月6日の記憶』

原爆が投下されてから75年。

やがて被爆者がいなくなれば失われていく記憶。

こうした被爆証言者の記憶を高校生が絵に描いて記録する『次世代と描く原爆の絵』プロジェクトが始動しました。

勇気を振りしぼって当時のことを話す被爆者と、真剣に向き合う高校生の姿をとらえたノンフィクション作品です。

高等学校の課題図書

『廉太郎ノオト』

滝廉太郎といえば音楽の授業でも取り扱うとても有名な人物。

この作品はそんな滝廉太郎が主人公という珍しい作品です。

ライバル、友人、恩師に導かれながら、音楽家としての道を駆け抜けていく姿に、これまでと違ったイメージを持つことができるでしょう。

『フラミンゴボーイ』

ゴッホの絵に導かれて南仏を訪れた青年が遭遇した不思議な体験。

それは、ナチスが猛威をふるう第2次世界大戦の末期、フラミンゴと話ができる少年と、ロマの少女の感動物語だった。

高校生の課題図書となり、第2次世界大戦やナチスなど、知識がないとイメージがわきづらい作品です。

世界を知り、過去を知り、視野を広めるという点で選択するといい作品であると思います。

『キャパとゲルダ:ふたりの戦場カメラマン』

ロバートキャパといえば、戦場カメラマンとしてとても有名な人物です。

その作品は今でも展示会が開かれるほど高い評価を受けています。

キャパとゲルダ。

激動の1930年代に、スペイン内戦を世界に伝えた二人のカメラマン。

革命の前線に身を投じた若き二人の青春ドキュメンタリー。

私自身も、ロバート・キャパ展が開かれれば見に行きますし、ロバート・キャパの関連書籍をいくつか読むほどに彼の作品が好きです。

今の高校生だと初めて聞く名前という人も多いと思いますが、ぜひこういう人物がいたのだと知ってほしいと思います。

おわりに

小学校で12作品(低学年・中学年・高学年それぞれ4冊)、中学校で3冊、高等学校で3冊が課題図書となっています。

昨年度に比べて、戦争に関する作品や、ノンフィクション・ドキュメンタリー作品が多いように感じます。

感想文を書くとすると、戦争に関する作品は求められている内容が想像しやすいので、書きやすいですし、親としても子どもにアドバイスがしやすいですね。

そのかわり、ほかの子どもと差別化を図るには一工夫が必要になりそうです。

読書感想文なので、本人が一番興味を持ったものが一番ですが、迷うようなら親としてアドバイスをしてあげられるようにしたいですね。