本を買ってみたけど思っていたものと違った。
途中から読むのがつらくなっていきた。
はっきりいってつまらない。
もし、本を読んでいてこんな風に感じたのなら、勇気を出して本を読むのをやめることも必要です。
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本を読まない勇気をもとう!
そんなことを思いながらも、なかなか途中で本を読むのをやめるのって難しいですよね。
こんな主張をしながらも、私も途中でやめることに抵抗があったりもします。
〇せっかく買ったのだしもったいない
〇読んで意味のない本なんてない
〇一生懸命書いた本なのだから途中でやめるのは失礼
〇なんか負けたみたいで嫌だ
でも考えてみると、そうやって頑張って読むことの方がはるかに無駄になっていることに気づきます。
なので最近では、
「これはちょっと読むのがつらいな」
「内容的に必要なものではなかったな」
と感じた本は勇気を出して読むのをやめることにしました。
最後まで読まなくてはと思ってしまう3つの理由
せっかく買ったのにもったいないから
これが一番読まなくてはいけないと思わされてしまう原因ではないでしょうか。
「せっかく買ったのだから読まないともったいない!」
本代ってばかになりませんよね。
小説なら単行本は1200円~1800円くらい。
文庫本でも500円~1000円くらいします。
新書も800円前後、実用書やビジネス書だって1000円を超えている本がほとんどです。
潤沢に資金があって、いくらでも買える人なら気にならないかもしれませんが、おこづかい制のお父さんや学生さんには切実です。
私もおこづかいがそんなにある方ではありません。
1か月に購入できる本ってそんなに多くない……。
となると、せっかく買ったのに読まないなんて惜しいという気持ちもあるのがふつうですよね。
ただ、よく考えると、そこまで惜しいことではなかったのです!
たとえばそれが1000円の本だったとします。
1000円って缶ジュース8本くらいですね。
1日2本飲んでいる人であればたった4日分です。
飲み会だって1回に少なくても3000円は飛んでいきます。
途中で本を読むのをやめるのか、買った以上読もうと4~5時間を無駄にするのか……。
自分の給料を考えてみても、一般的な社会人であれば給料を時給換算すると、1時間も働けば楽に本代になっているんですよね。
そう考えると1冊くらいだと大したことなかったなという気になりませんか。
読んで意味のない本なんてない!という幻想
次に考えがちなのは、
「どんな本にだって価値はある!」
「読んで意味のないほんはない!」
という考え方です。
これが目の前の一冊に執着してしまうよくない幻想です。
これって完全な間違いではないんです。
私も意味のない、価値のない本なんてないとは思っています。
どんな本であっても、誰かにとっては意味があり、価値があります。
でも、今の自分にとって意味のない本というのは存在すると考えます。
たとえば、ある有名な起業家の書いた本を読んだとき、その人の理念とか起業のノウハウを知りたいと思っていたのに、その本の内容が、その人が食べ歩いたグルメ紀行だったりしたら知りたいこととの隔たりがありますよね。
それはそれでおもしろそうな本ですが、大事なのは今の自分にとってその本に意味があるかどうかです。
なんとなく将来の役に立つかもしれないから……。
と、知識を入れるのも悪いことではありません。
今は必要なかったとしても、数年後には役に立っていることってありますもんね。
でも、知識って必要だと思うからこそ真剣に吸収することができるものです。
なんとなくで読んだものって、結局あまり理解したり、記憶に定着するものではありません。
ですので、読んでいて、今の自分に不要なものだと感じたら、すっぱり読むのをやめた方がいいです。
最後まで読まないなんて失礼では?
「最後まで読まないなんて、書いた人に失礼ではないか」
そう思う人はとても優しい方なのだと思います。
でも失礼にあたるなんてことはないんです。
もちろん、最後まで読むならそれに越したことはないですよね。
ただ、自分がその本を読む必要があるのか、読みたいのかということと、読まないと失礼かなというのはベクトルが違う話になってきます。
単純に自分には、もしくは今の自分にはその本があっていなかった、それだけのことです。
自分が読まなかったからといって、その方の書いた本の価値が下がるわけではないし、そんな義務感で読んでも楽しくないですよね。
読書とは、著者のためにするものではなく、自分のためのものです。
本は自分が読みたいと思ったから読むものということが大切です。
途中で読むことをやめる3つのメリット
時間の無駄がなくなる
必要ない本を読むことをやめる最大のメリットは、時間の無駄がなくなるということです。
みなさんは本を1冊読むのにどれくらい時間がかかりますか。
私だとページ数にもよりますが、4~6時間くらいかなと思います。
ページ数が少なくて、文字が大きいことが多い実用書や自己啓発本なんかだと1時間~2時間くらいで読みます。
本を読んでいて、
「ちょっとこの本は自分には……」
と気づくのってわりと序盤ですよね。
1割読んだだけでこれは違ったと思う本もありますし、少なくとも3割くらい読めば、最後まで読む必要があるかどうかってわかるものです。
ということは、必要ない本を最後まで読み切るなら、そこから残り7割を、
「しんどいなぁ」
と思いながら読むわけです。
1冊4時間と仮定すると、4h×0.7=2.8h≒2時間48分
3時間弱の時間を無駄にしてしまうことになります。
逆にいうと、
「この本はいまの自分には必要なかった!」
と気づいた時点で、読むのをやめる決断ができれば、それだけの時間を有効活用できるといえます。
徒労感がなくなる
読んでいて楽しい本、惹き込まれる本、ためになり学びのある本。
そうした本たちを読んだあとって、なんともいえない満足感があります。
読了後の余韻にひたるのっていいですよね。
でもそれはあくまで、素敵な本に出会えた場合なんです。
これが自分には必要のない本、読んでみて興味がわかない本、難解でよくわからない本だったらどうですか。
読み切ったときに感じるのは満足感ではなく、
「あーやっと読み終えることができた……」
という気持ちではないでしょうか。
というか、私がよくそう感じていました。
仕事とか必要に迫られての本を除けば、本を読むのって、楽しみたいから、満足したいからだと思うんですよ。
でも、義務感で最後まで読んだところで、疲れたって気持ちが出るのではなんのために読んだのかわからなくなります。
「この本はもう無理!」
と思った時点で見切りをつければ、こうした徒労感ともおさらばできます。
決断・判断が早くなる
これは個人的な体感ですが、実際にそういう風に不要だと思ったときに本を読むのをやめることで、決断したり、判断したりするのが早くなったように思います。
これって、本に関することだけでないんです。
日常生活においても、なんとなくだらだらと続けていたこととか、やることがあるのに、ほげーとしているうちに時間が過ぎてたことってありませんか?
意外とそういう時間も好きだったりはするんですけどね。
でも、本をやめる決断をするうちに、時間に対する考え方も変わっていきます。
「この時間に先にこっちをやっておこう」
とか、
「のんびりするのはあれを終わらせてから」
と思うようになっていきました。
それによって、もともとだらだらとしていたときよりも、さっとやるべきことを終わらせられる分、のんびりする時間も増えるんですね。
本とは関係ないと思いつつも、思わぬ副次効果でした!
おわりに
本を読まない勇気を持つことも大切です。
でもどうせなら本は全部楽しみたいものです。
なので、これは今じゃないと思ったら、そっと本棚の一角にそうした本を集めておくのもいいかなと思います。
今は読みづらいなと思った本も、数年後に開いてみると、すごく楽しく感じられるときもあります。
また、あのときはこの本で挫折したんだよなと振り返るのも割とおもしろかったりします。
本との向き合い方って人それぞれだとは思いますが、一つの読書の仕方として、こうした提案をさせていただきました。