おすすめ本まとめ

法務教官を目指すなら!少年院、少年非行関連図書おすすめ8選!

法務教官。

少年院。

少年鑑別所。

少年非行。

こういった言葉は聞いたことがあっても、その実態ってなかなか世間には出てこないものです。

それは特に隠しているわけではないのですが、多くの人にとっては別の世界。

関わりのない場所でのことだからというのもあるでしょう。

そうした中でも、少年非行にまつわる現実を知ってほしいと少年非行の研究者や、少年院などで働いていた元法務教官が書籍を出しています。

その中でも個人的に参考になったものを中心におすすめの本を紹介していきます。

『塀の中の教室』安部顕

2021年3月まで現役の法務教官として働いていた安部顕さんの書籍。

少年院や法務教官という仕事を知る上ではかなりわかりやすく書かれています。

前半は少年院というものについて。

後半は9年間の現場経験をもとに感じたことなど。

現時点では紙の本としては売られておらず、電子書籍だけとなっています。

『塀の中の教室』Amazon

『あの頃、ボクらは少年院にいた』セカンドチャンス

セカンドチャンスという団体を知っていますか?

少年院を出た少年など、非行に関わった少年たちが社会内で生きていくことを支援している団体の一つです。

少年院に入る少年の中には、家族から見放されていたり、関係が悪化しているケースも少なくありません。

そうした少年たちがたとえ少年院を出たとしても、真っ当に生きていくのってとても大変。

そこでセカンドチャンスのような支援団体の存在がとても大きなものになります。

『ケーキの切れない非行少年たち』宮口幸治

タイトルのとおり、

「ケーキを三等分にしてください」

と言われたときに、一般的には多少不格好でも三等分することができるでしょう。

でもそれができない非行少年というのが一定数いるんです。

ではなぜケーキを切ることができない非行少年がいるのでしょうか。

少年たちの非行自体はとてもほめられたものではありませんが、その裏にあるものを知ることで少し見方が変わる、そんな一冊です。

偏見を減らし、広い視野を持つという意味で、法務教官を目指すなら読んでおきたい本になります。

『少年院で、大志を抱け』吉永拓哉

実際に少年院に入っていた人の体験を基に書かれた本です。

とはいえ、少年鑑別所や少年院の実態を知っている身からすると、ノンフィクションといいつつ、かなり大袈裟に書いているなという印象はあります。

でも読み物としてはそれくらいの方がおもしろいですね。

この本が出されたときから時代も変わっていますので、いまもこうかと言われるとだいぶ違いますが、興味を持つにはいい本かなと思うので紹介します。

『少年たちの贖罪 罪を背負って生きる』青島多津子

精神科医である青島多津子さんがその勤務経験から加害者となった少年いついて書いた本です。

非行を行った少年、加害者となった少年には問題があります。

それは間違いありませんが、でもそれだけを見てしまうと少年非行というものは理解がしづらいもの。

その背景にはどんなものがあるのか、加害者となってしまった少年はどんな思いを持っているのか。

そこを知った上で少年非行と向き合うことができるとまた違った見え方ができます。

少年院を知るという趣旨であればちょっと違いますが、法務教官を目指す人や少年非行について知りたい人にはおすすめです。

『女子少年院の少女たち』中村すえこ

タイトルそのままですが、女子少年院の少女たちにスポットをあてた一冊です。

男子少年と女子少年を比べてみてみると、よりその背景が複雑で何ともしがたいのが女子少年です。

実際に少年鑑別所や少年院に入る女子少年の割合って男子少年よりも圧倒的少ない。

でもその分だけ多くの問題を抱えているケースが多いです。

 

『あっち側の彼女、こっち側の私 性的虐待、非行、薬物、そして少年院をへて』

新聞記者と少年院を経験した少女とのやりとりから生まれた一冊。

結生がどう育ち、非行を行い、少年院に入ったのか。

そしてそこからどう立ち直って生きていくのかを描いたノンフィクションになります。

少年非行でも、特に女子少年による非行の背景には本人だけではどうしようもないものがあります。

一人で立ち向かうには厳しすぎる現実。

そんな現実に向き合って自分の道を進んでいく姿を描いています。

『加害者家族』鈴木伸元

法務教官や少年院、少年非行とはちょっと外れる部分もありますが、法務教官という仕事に携わるのであれば読んでおきたい一冊です。

出版されたのも2010年とちょっと昔ですが、いまなお内容的には十分通じるものがあります。

被害者や加害者にスポットがあてらえることはよくありますが、加害者の家族にってなるとちょっと珍しい。

ただ、加害者家族って思っている以上に加害者の犯罪によってダメージを受けています。

この本が出た当時でさえそうでしたが、今はそれよりもネット社会が進み、あっという間に加害者の個人情報も広まります。

それによって仕事を辞めざるをえなくなったり、引っ越しをする必要が出たりということも。

また、少年が加害者になるとき、少なからず親にも原因があります。

そのあたりの加害者の家族としての関わりにも触れているので読む価値はあるかと思います。

おわりに

法務教官を目指す人にはぜひ読んでほしい本を8冊紹介してきました。

法務教官でなくても、少年非行を知るにはどれもいい本かなと思います。

自伝的な本は、まあ話半分くらいで読んだ方がいいですが。

少年非行は、あまり世間的には関心が薄い部分がありますが、そこからの立ち直りという点は、日本社会においてとても重要なものです。

立ち直ろうとする少年たち。

その家族やそれを取り巻く環境。

そうしたものへの理解が広がっていくといいなと感じています。