年間で100冊を超える本を読む人がいる一方で、まったく本を読まない人もいます。
大学生で、1か月の読書時間が0分の人が48%にも上るとの調査が2019年にありました。
小中学生は、学校での取り組みもあり、読書人口は増えていますが、大学生以上の本を読まない人は年々増加しているようです。
調査によると、やることが多くて本を読む時間がないことや、本の必要性が感じられないことなども挙げられていました。
もちろんそういった理由もあると思いますが、私が学生のころ、本はほしいけどなかなか買う踏ん切りがつかない。
その原因は、
「本を買うよりほかのことに使いたい!」
という当時の考えからでした。
しかし今はそんな考えは遠い彼方へ。
やはりほしい本は手に入れておくべきだったと後悔です。
本を高いと感じて買わないのはもったいない!
Contents
なぜ本は買う方がいいのか
本を買う方がいい理由はいくつかあります。
〇必要な知識や満足感が得られる
〇本に自由に書き込みができる
〇お金を払っているからしっかり読もうと思う
〇あとから繰り返し何度でも読める
〇本棚に並ぶのを見るといい気分になる
必要な知識や満足感が得られる
これは本を買うか買わないかの前に、その本を読むか読まないかという話にもなります。
なにか本がほしいと思うときってどんなときでしょうか。
私の場合、小説ならその作家に興味がある、話題となっている、ぱっとみておもしろそうだったからといったところです。
実用書になると、株入門の本や職場の人間関係に関するもの、コミュニケーションの本など、その時々に必要なものをよく読んでいました。
つまり、本がほしいときは、ほしいと思うだけの理由が大なり小なりあるということです。
読むことによっていま目の前にある問題が解決できるかもしれません。
仕事や学業の合間に、満足感の得られる素敵な時間を手にすることができるかもしれません。
でも、本を読まなければもちろんそれらを得ることはできませんよね。
特にいま必要な知識というのは、読まなければ一生身につかないものです。
そして、本当に必要なタイミングで読まないと、そのあとに身につけても効果は半減です。
本に自由に書き込みができる
自分で購入した本と、図書館で借りたりした本とで大きく違う点の一つ。
それは書き込みができるかどうかです。
本の扱い方が借りたものだと変わりますよね。
「いや、そもそも本に書き込みしないし」
という方はその有用性をまだ感じ取れていないのでもったいない!
一般的な小説はしなくとも、実用書については、がんがんに書き込みをして、自分にとって重要な箇所がわかるようにすることをおすすめします。
線やマーカーを引いたり、関連する言葉や感じたことを書いたり、ふせんを貼ったり。
またこのあたりは別の記事で紹介しますが、こうすることで、実用書は必要な知識の定着が何もしないよりもしっかりとします。
でも、借りた本ではこういうことはできません。
そうした機会損失は値段以上のものがあります。
お金を払っているからしっかり読もうと思う
お金を払って購入するということは、そこに投資をしていることになります。
お金を払うからこそ、もとを取ろうと思うのが人間です。
運動しようと思ってスポーツジムに通う人もそうですよね。
「毎月1万円近くする会費を払っているのだからいかなくては!」
という心理が働くから、仕事帰りで疲れていたり、休日のんびりしたいところをジムに行くという人もいます。
一方で、お金をかけずに自宅の筋トレだけですまそうと思うと、毎日しっかりとするのにはなかなか強い精神がいります。
お金を払っているからこそきちんと意識を持って取り組むことができるというものです。
そして、これは本についてもいえます。
図書館で借りてきた本って、借りたその日は読むけど、ちょっと放置しがちになりませんか?
返却日が近づいてきて、忘れてた!早く読まなきゃ!と思い、結局読まずに返すこともしばしば。
でも自分で買ったら、せっかく買ったのだから読まなければという意識が強くでてきます。
あとから繰り返し何度でも読める
本というのは、1回読んだらもうそれで十分といったものではありません。
ふとしたときに読み返したくなるものです。
私の場合、米澤穂信さんの『儚い羊たちの祝宴』や〈古典部〉シリーズ、小野不由美さんの〈十二国記〉シリーズ、童門冬二の『上杉鷹山』、司馬遼太郎さんの『三国志』などは、もう何度読み返したかわかりません。
実用書だと、一度で理解できなくても、繰り返し読むことで理解度を深めることができます。
副業を様々考えていたときは、不動産や株の本、アフィリエイトなど書き込みやしるしをつけながら何度も読んだものです。
読んでしばらくしてからなにか問題にぶちあたったときにも、
「そういえばあの本にいいことが書いてあったな」
と感じたときに、自分で買っていればもう一度読み返して解決の糸口になることもあります。
特に良書は手元に置いておくことをすすめます。
本棚に並ぶのを見るといい気分になる
これはかなり自己満足的な部分もありますが、本棚にずらっと本が並んでいるのって気持ちよくないですか?
私も学生時代から少しずつ買ってきた本たちが本棚に並んでいるのを眺めてにやにやとしてしまいます。
特に岩波文庫がお気に入り。
岩波文庫って茶色の背表紙が知的な雰囲気をかもしだし、ずらっと並ぶと壮観です!
なんだかすごくできる人って感じがします。
こういうのが何気にモチベーションになったりします。
また、本棚に並ぶほど本があると、そこをきれいに自分好みにしようと思えてくるものです。
人に見せれる本棚づくりというのも楽しいですよ。
本は果たして高いのか?
最初にも記載したように、私は学生時代、ちょっと金銭的な部分から本の購入をためらっていた時期があります。
でもよくよく考えてみると、1冊あたりはそんなに高いわけではないことに気づきます。
2020年7月19日現在の価格を見てみます。
〇漫画だと『鬼滅の刃1巻』が1冊440円(税込)
〇私の大好きな作家・米澤穂信さんの『儚い羊たちの祝宴』が649円(税込)
〇新書『読書する人だけがたどり着ける場所』(SB新書)が880円(税込)
〇アドラー心理学の『嫌われる勇気』が1650円(税込)
漫画・小説・新書・実用書と気になった本の値段をあげてみました。
見てわかるように安価な本であれば400円台から、大きめサイズの本であっても、1200円~1800円くらいで購入できます。
自分の1日を振り返ってみると、私はいつも仕事中にだいたい飲み物を3本程度購入します。
自動販売機だと1本約120円なので、飲み物だけで1日360円も使っていることになります。
週5日勤務だから1週間で1800円ですね。
こうやって仕事中に飲み物を買うことってぜんぜんもったいないという意識が生まれないんですよね。
でも、よく考えるとこれくらいの金額は自然と使っていることがわかります。
いま飲んでいる1日3本を2本にするだけで、1週間で600円、本が1冊買える程度のお金が浮くことになります(私は飲み物を本当に減らす気はありませんが)。
こうやって考えると、本1冊ってそんなに高くないですよね。
そして、飲み物は飲めばそのままなくなりますが、買った本から得た知識は一生残ります。
自分の人生をよりよくできる可能性をその数百円で買えるというわけです。
おわりに
長々と書いてきましたが、私がいいたいことは1つです。
本を買うのはもったいなくない!
もったいないと思うことがもったいない!
ということです。
もちろん本当に買うのが難しければ、いまは古本屋さんも全国にたくさんありますし、最近は本を無料で読めるサービスもあります。
そうした利用を検討するのも一つだと思います。
でも、本が高いなと思って読むのを諦めるのはとてももったいないことです。
読書は自身に知識と知恵を与えてくれるもっとも簡単な自己投資。
ぜひ進んで読書に励んでもらえればなと思います。