家族の本

「パパは共感。ママは落胆」の育児本。ヨシタケシンスケさんの『ヨチヨチ父ーとまどう日々ー』

始めて父親になるとき、誰もが初心者です。

生まれてきた我が子の姿に幸せを与えてもらい、

泣き声に「どうしたらいいのか」ととまどい、

おむつを替えるのに四苦八苦。

 

そんな新しいお父さんにとてもぴったりの一冊になります。

 

『ヨチヨチ父ーとまどう日々ー』 ヨシタケシンスケ著

 

Contents

『ヨチヨチ父ーとまどう日々ー』とはどんな本か

この本は父親目線の育児書になります。

著者はヨシタケシンスケさんという絵本作家・イラストレーター。

1973年生まれの二児の父親です。

元々は、『月刊 赤ちゃんとママ』に連載されていたイラストエッセイを描き下ろしを加えてまとめた本です。

 

著者が初めて父親になってからのとまどいや苦労、喜び、楽しみがイラストと文字で分かりやすく描かれています。

活字ばかりのお堅い育児書ではないため、

「本なんて読まないから無理!」

という人でも楽しく読めます。

さらっと目を通すだけなら30分もかからないので、最初の育児書にはおすすめ。

本書をよむことになったきっかけ

私がこの本を手に取ったきっかけは、8か月の赤ちゃんを抱えた友人とのランチです。

ちょうどそのころ、妻が妊娠をしており、あと少しで初めてパパになるということもありどきどきしている時期でした。

友人から、

「母親になる人にも父親になる人にもおすすめの本」

と言われて書店に寄ってみました。

このヨシタケシンスケさんって、これまで知らなかったのですが、絵本もたくさん書いている方なんですね。

書店に同じような絵の本がたくさん並んでいて驚きました。

私も一人の父親となるのだと思い、ふだんあまり手にしない育児本を購入。

本書から感じること

「パパは共感。ママは落胆」

本についている帯には、

「パパは共感。ママは落胆。」

の文字。

これがまさにぴったりの育児本でした。

ママとしてはパパにもっとしっかりしてほしい!

でも、初めてのパパだって分からないことだらけ、とまどいだらけ、大変なことだらけ。

 

本書を読みながら、子どもが生まれる前は、そういうこともあるのだと思いながら読み、実際に生まれてからは、すごくわかる!と共感できます。

率直すぎてママには不満かも

本書は、ヨシタケシンスケさんの気持ちが率直に描かれています。

そのため、ママからするとちょっと不満があるかもしれません。

例えば子どもの出産シーンでは、

「出産する妻にドン引きし、

「生まれたての赤ちゃん」にショックをうけ、

いろんなことを思ってしまうけれど、

みなさんに気をつかって口には出しません。

父になって最初の仕事は

「正直な感想を胸の奥にしまうこと」ではないでしょうか。」

(『ヨチヨチ父ーとまどう日々ー』ヨシタケシンスケ)

私としてはすごく納得!共感!

でもこれを読んだ妻からは、

「ひどい!こんなこと考えてるなんて!」

とお怒りのコメントが。

男性と女性でここまで感じ方が逆になるとはと思いましたが、自分が出産に立ち会うときには気をつけようと心に刻みました。

ママにもぜひ読んでほしい

パパになる人にむけての本ではありますが、ママになる人にもぜひ読んでほしい。

「もっとしっかりして!」

と思う気持ちは、

「パパもとまどってるんだ。」

とこの本を読んで少し理解してもらえるといいなと思います。

出産前に読むことで、パパへの過度な期待の予防に!

出産後に読むことで、みんなも苦労しているんだなと感じてもらえれば。

おわりに

友人の言う通り、ママになる人にも、パパになる人にも一読してほしい一冊です。

親になるということはとても大変なことです。

実際に子どもができると、想像していた以上にいろんなことが変わりました。

でも、その心構えがあるだけでだいぶ最初の負担が違います。

本書を読みながら、子どもが生まれたときを想像するのも楽しいです。