実用書

尾藤克之『頭がいい人の読書術』本をぜんぶ読むのはまちがっている!?

本を読んでいると、こうした読書術について書かれたものもときどき無性に読みたくなります。

今回紹介するのは、尾藤克之さんの『頭がいい人の読書術』です!

読書術の本というと、速読だとか、記憶術だとかそういったものが多いですね。

そしていずれも著者がものすごくたくさんの本を読んでいます。

今回の『頭がいい人の読書術』は、たくさんの実用書を読みたいという人に合う本かなと思います。

ここでは、『頭がいい人の読書術』を読んで特に印象的だった部分を紹介します。

著者の尾藤克之さんという人

『頭がいい人の読書術』を書いた尾藤克之さんとはどんな人なのか。

本書執筆時点でこんな紹介がされていました。

〇コラムニスト

〇著述家

〇明治大学サービス創新研究所・客室研究員

それまでは、議員秘書やコンサルティング会社、IT系上場企業などの役員を経験していたようです。

また、現在は障害者支援団体のアスカ王国青少年自立支援機構(橋本久美子会長/橋本龍太郎元首相夫人)を運営しています。

1967年12月12日生まれで出身は東京都。

埼玉大学大学院経済学研究科博士前期課程を修了し、経営学修士、経済学修士を持っています。

『頭がいい人の読書術』以外にも16冊の著作物があります。

仕事術や、文章についての本が中心です。

割とバラエティや雑誌にも登場するので知っている人も多いかもしれませんね。

「頭がいい人は本をぜんぶ読まない」

『頭がいい人の読書術』の中で一番印象的だったのは、「頭がいい人は本をぜんぶ読まない」と書かれていた部分です。

本って買ったらたいていはぜんぶ読みますよね。

それに対して、

〇つまらなかったら、途中で読むのをやめてもいい

〇つまらない本を読む時間は極力減らし、楽しむことができる本を読む

というのです。

確かに、買った以上、もったいないし最後まで読まなければという意識ってありますよね。

でも、苦痛を感じながら読む必要なないのではないかと、つまらない本をばっさりと切り捨てています。

また、ビジネス書や実用書では、著者の最も伝えたい部分を最初に持ってくる傾向が強いため、第1章を読めば、その本のクオリティや主張がわかるといいます。

「「はじめに」「おわりに」「第1章」を読めば、内容の7割はつかめる」

(尾藤克之『頭がいい人の読書術』「頭がいい人は本を全部読まない」より)

そういわれて読んでいくとこれも納得させられる内容です。

多くの実用書が中盤にちょっと本筋から外れた内容を「これってページ稼ぎかな」と感じるほど入れてますよね。

そういう中盤ほど自分が興味ある部分とは違うため、読むのにもまた時間がかかるものです。

アウトプットを重視すること

「アウトプットできないと読書じゃない」との指摘もありました。

本は読むだけではあまり意味がないというのです。

そこから何を学び、どう生かしていくのが重要ということですね。

実用書やビジネス書ならまさにそのとおりです。

これが小説だってそんな気はします。

もちろん、本の楽しみ方は人それぞれなので、読むことに満足というのもいいですし、私も本を開いてのんびりとするその時間が何にも代えがたい娯楽でもあります。

ただ、小説でも実用書でも、読んだ後に人に伝えようとか、何か行動しようと、アウトプットを意識するだけで、実際にやらなくても、本への理解力ってかなり変わります。

私を含め、多くの人が書評・感想ブログを書いているのもそうした意味合いがあるのだと思います。

3分の1しか読む必要がない!?

この本で「これはちょっと……」と思ったのは、本のページの3分の1しか読まなくていいという話です。

本全体のうち、大事なのは3分の1だけ……というのなら、すんなり理解できるのですが、ページの3分の1ってどういうことだろう?

尾藤克之さんがいうには、ページの上部分3分の1だけを読めばだいたいどんなことが書いてあるのか理解できるというのです!

それが本当ならそれはかなり本を読むスピードってあがりますよね。

「タイポグリセミア現象」とも呼ばれているのですが、簡単にいうと、人は文章を読む際に、一文字一文字を読んでいるのではなく、単語全体、文章全体を集合体ととらえているということです。

誤字やがあったり、わざと文字の順番を入れ替えたりした文章でも、本来の意味が伝わるってやつですね。

『頭がいい人の読書術』では、尾藤克之さんのほかの著作を例題として、実際に上部分3分の1以外をぼかしたページを掲載しています。

これが読んでみると本当にけっこう意味がわかるから驚きです!

もちろん、すべてを完璧に理解することはできませんし、小説には向かない技術だと思いますが、こうした方法もあると知っておくと、飛ばしたい部分なんかにはいいかなと感じました。

おわりに

『頭がいい人の読書術』には、ほかにもためになるトピックがたくさんあります。

さすが、日々、相当数の本を読んでいるだけあって、説得力もある話が多いと感じました。

私自身は、速読とか、本を飛ばして読むとかが苦手な人間なのですが、一つの方法論、読書術としてはとても興味深いものだと思います。

結局は、その本や読書という行為に対して、自分が何を求めているのかってところが大事にはなるのでしょう。